筒井康隆

□ ロートレック荘事件 新潮文庫 あらすじ ロートレック荘に集まった、将来を約束された青年たちと美女たち。 優雅なバカンスのはずが2発の銃声によって惨劇の幕が開く。  推理小説史上初のトリック。  本当に推理小説史上初のトリックなのかは分かりませんでしたが、私が知る似たようなトリック を持つ作品の中で最も古い事は確認できました。  後発の作品で似たトリックをすでに知っていたため、本作に対する驚きが少なからず減ってしま ったことは残念です。このロートレック荘のトリックの方が素晴らしい出来であるからなおのこ とその思いが強いです。  トリックの説明もくどいほど親切、というか筒井康隆風のユーモアになっています。  未読の方は、類似の不出来なトリックに出会ってしまう前にまず読んでおいた方が良いのではな いかと思います。  文章は、いきなり時間や場所が飛んでいたりと多少癖がありますがそれほど問題にはならないか と思います。
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