大崎梢
□ 片耳うさぎ 光文社文庫
小学六年生の奈都は父の実家で暮らすことになった。「片耳うさぎ」の不吉な言い伝え
が残る巨大な屋敷で隠し通路や隠し部屋を中学三年生のさゆりとともに探すことになる。
そして次第に周りの大人達それぞれの思惑に巻き込まれることになる。お屋敷ミステリー。
自分が子供の頃、盆に里帰りしたときの田舎の家がとても怖かったということを思い出させ
てくれました。
解説にもある通りそういった子供の視点で描かれるため、現代を舞台にしていても十分おど
ろおどろしい屋敷の雰囲気が伝わってきました。
小学生達が異様に賢く感じる一方、話を面白くするかのように気の回らないところがあるな
どの点が多少気になるだけで、屋敷を探検する物語は楽しく読めました。
2010/02/16