岡嶋二人
□ そして扉が閉ざされた 講談社文庫(平成2年)
金持ちの娘が不審死を遂げる。遊び仲間の4人が遺族の手で地下シェルターに閉じこめられる。
はたして彼女の死の真相は? 脱出しようと試みたり死の真相を推理しようとしたりする物語。
一昔前にはやった、映画「ソウ」(平成16年)に代表されるソリッド・シチュエーション・スリラー
のようなミステリ。
低予算ソリッド・シチュエーション・スリラーと同様に、登場人物達には共感しにくく
みんなして自分勝手な言動を繰り返します。
映画ではそういった人物達が次々に死んでいくためストレスがたまりません。この小説
では、推理が進むことで多少のストレスは解消されていきます。
脱出しようとがんばったり、殺人ではないかと推理をがんばったりを回想を挟んで繰り返す
ので、私の頭では一気に読んでしまわないと理解が追いつきませんでした。
人間の醜さを堪能したい方におすすめです。
2010/02/11